「ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギーハウス)」とは、住宅で使う一次エネルギーの年間消費量が、
おおむねゼロの住宅のこと。
今や「ZEH」は、新築や家の購入、リフォームなどを検討している人、住宅や環境への配慮に興味のある
人たちは当然知っていると思います。
が、「ZEH」には、「ZEH +」「Nearly ZEH」「ZEH Oriented」などの種類があり、さらに、
「ZEH水準」「ZEH相当」「ZEHレベル」などの曖昧な表現等も聞いたことがありませんか?
※「ZEH水準」「ZEH相当」「ZEHレベル」は同じ意味合いなのでこれ以下は「ZEH水準」で統一します。
「ZEH」と「ZEH水準」てどう違うの?
水準って…何がどこまでが…
まさにこれが戸惑うキーポイント!
そもそも「ZEH」には、太陽光発電システム等の創エネルギーの導入が必須です。
エネルギーを創らなければ(創エネ)、つくる電気-つかう電気=0にはならないですからね。
では「ZEH水準」とは??
定義的には、日本住宅性能表示基準の「断熱等性能等級5」かつ「一次エネルギー消費量等級6」に適合
する住宅ということで、適合していれば、太陽光発電システム等の創エネルギーの導入が必要ないという
ことです。
コレです!
「ZEH」は[太陽光発電システム等の創エネルギーの導入]が必須。
「ZEH水準」は「ZEH」と同等の性能を満たしていれば、[太陽光発電システム等の創エネルギーの導入]
が必要ないということなんです!
さらに深堀りすると、「ZEH」は【一次エネルギーの消費量が0になる】という定義ですが、その他の
表現の「ZEH」は【ほぼ0になる】や【◯%削減】となります。
コレが上記の「ZEH」には、「ZEH +」「Nearly ZEH」「ZEH Oriented」などの種類があるということ。
「ZEH」………………一次エネルギー消費量を省エネ基準から20%削減し、再生可能エネルギーで100%賄う
に対して、
「ZEH +」……………一次エネルギー消費量を省エネ基準から25%削減し、再生可能エネルギーで100%賄う
「Nearly ZEH」……一次エネルギー消費量を省エネ基準から20%削減し、再生可能エネルギーで75%賄う
「Nearly ZEH+」…一次エネルギー消費量を省エネ基準から25%削減し、再生可能エネルギーで75%賄う
「ZEH Oriented」…一次エネルギー消費量を省エネ基準から20%削減し、再生可能エネルギーを加味しない
「次世代ZEH +」…一次エネルギー消費量を省エネ基準から25%削減し、再生可能エネルギーで100%賄う
+次のいずれかを導入①V2H設備 ②蓄電システム ③燃料電池 ④太陽熱利用温水システム
ということになります。
ただし注意点が!なぜこのように種類があるのか?
それは、寒い地域や日当たりが悪い土地、都市部など土地の狭さから、太陽光発電システムなどの設置が
困難な場合があるから。
なので、
「Nearly ZEH」は寒冷地や低日射、多雪地域用
「ZEH Oriented」は都市部狭小地、多雪地域用
ということになります。
「ZEH水準」や「ZEH」に種類があることは納得しました。笑
次は、補助金を活用しようとする時に、【要件】として、よく出てくるワード、
「ZEH」「長期優良住宅」「低炭素住宅」
その中でも補助金額の大きい「長期優良住宅」。
認定には「ZEH水準」が必須。補助金額が大きいということはやはり性能もより高いということ。
そもそも「長期優良住宅」とは…
長期にわたり良好な状態で快適に住み続けられる住宅で、断熱性能や設備の省エネ性能以外にも、
耐震性や劣化対策性能も高いです。
が、実は省エネ性能だけでいうとやはり「ZEH」が一番高いんです!
「長期優良住宅」はオールラウンダー。すべてにおいて性能が良くバランス型です。
では「低炭素住宅」は?ということになりますが、「ZEH」より省エネ性能は落ちますが、その分
認定を取るハードルが低いです。
冒頭のあるように「ZEH」は一次エネルギーの年間消費量をおおむねゼロにしないといけませんが、
「低炭素住宅」は一次エネルギー年間消費量の半分を、太陽光発電などで生み出すか節電するという
ことになります。
結果、どれが上ということではなく、どこに重点をおくかということですね!
「ZEH」………………省エネに重点(100%自家発電)
「低炭素住宅」……省エネ重点(50%節約)
「長期優良住宅」…省エネ、耐震、劣化対策すべてに重点(資産価値の維持)
◎さらに重要なのが【補助金】
「ZEH」………………補助金多い
「低炭素住宅」……「ZEH」より少ない
「長期優良住宅」…税制優遇が多い
いかがでしたでしょうか?
なんとな~く見流していた「ZEH」や「長期優良住宅」
「ZEH水準」!
少しでも参考になったら幸いです♪